マンションの防災

これだけは知っておきたい! マンションの災害対策と火災保険

いつ、どこで発生するかわからない地震や、毎年のように観測されている豪雨・台風による水害には、日頃から備えておきたいものです。マンションの災害対策に加え、被害に備える火災保険について、防災士の資格を持つファイナンシャル・プランナーの勝田謙一さんに伺いました。

目次

備えておきたい5つのポイント

あらゆる災害を想定し、最低限備えておきたいのは「水」「ポータブル電源」「情報収集できる機器」「避難経路の確認」「食料と飲料水」です。

●水
電気・水道・ガスのうち、最初に止まる可能性が高いのは水道といわれています。体や食器が洗えない、トイレが流せないといった事態に備え、浴槽に水をためておく習慣をつけておくと安心です。

●ポータブル電源
停電するとスマートフォンの充電ができず、家電も使えません。そのような非常事態に備え、ポータブル電源を用意しておきましょう。

●情報収集できる機器
非常時にはスマートフォンの電池消耗をできるだけ抑えるため、防災ラジオも用意しておくと安心です。ソーラー充電や手回し充電式のラジオであれば、電気を使わずに情報収集できます。懐中電灯や充電器としても使える機種もあります。

●避難経路の確認
自宅や最寄り駅から避難所までの経路を確認し、実際に家族で歩いてみることが大切です。危険箇所に気づくことができ、いざというときに集合しやすくなります。高層階に住む場合は非常階段を実際に降りて、負担や所要時間を把握しましょう。

●食料と飲料水
被災時に自宅待機する想定であれば、食料や飲料水も備えておきます。水は1人あたり1日2リットル必要といわれているため、家族の人数に応じて用意します。食料はレトルト食品などをローリングストック方式で備えると、手間や無駄を省けます

火災の思いがけない原因

火災は、思いがけない原因で発生することがあります。注意したいのがモバイルバッテリー。充電したままにしておくとバッテリーが発熱し、発火の原因になる場合があります。充電が終わったら電源から外すことを心がけましょう。

たこ足配線も要注意です。電源タップにホコリがたまっていたり、布団などがかかっていたりすると発火の恐れがあります。できるだけたこ足配線は避け、こまめに掃除を行いましょう。

いざというときのための「火災保険」

一般的に火災保険は、火事だけでなく、水災や風災などの自然災害も補償の対象となっている場合が多くあります。ただし、地震による被害については別途契約が必要なため注意が必要です。

契約内容に自然災害への補償が含まれない場合や、地震に対する補償を希望する場合は、火災保険の特約(オプション)を追加する必要があります。地震による被害は「地震保険」、台風や豪雨などによる被害は「風災補償」、洪水や土砂崩れなどによる被害は「水災補償」といった特約で補償されます。

特約を追加すれば保険料は上がりますが、自宅の立地やハザードマップを参考に必要な補償を検討しましょう。

※写真はイメージです。

火災保険のよくある質問

Q.戸建てとマンションで必要な補償に違いはある?
基本は変わりません。ただし、戸建てやマンションの低層階では水災のリスクが高く、高層階では風災のリスクが高い傾向にあります。立地によっても災害リスクは異なるため、ハザードマップを確認しましょう。一般的に、マンションは戸建てより保険料が安いといわれています。

Q.近隣からのもらい火でも補償される?
もらい火による被害も火災保険で補償されます。なお、火事を起こした側に重大な過失がある場合は損害賠償請求が可能ですが、過失の立証は難しく時間もかかります。そのため、自身の火災保険で迅速に対応するほうが安心です。

Q.地震による火災は補償される?
地震による火災は火災保険では補償されません。特約で地震保険に加入する必要があります。なお、地震保険で受け取れる保険金は、火災保険で受け取れる保険金の最大50%までと定められています。

Q.家財は補償の対象になる?
火災保険はあくまで住宅そのものの補償です。家財を補償するには「家財補償」の特約を付ける必要があります。これに加入していれば、火事だけでなく天災による家財の破損損も補償される場合が多いです。

  • 本記事の内容は2025年9月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

お話を聞いたのは●勝田謙一さん

かつた・けんいち/防災士ファイナンシャル・プランナー、勝田FP事務所代表。大学卒業後、大手生命保険会社や外資系生命保険会社での勤務を経て、2014年に勝田FP事務所を開業。防災士の資格も取得し、自然災害被災者向け相談や生活困窮者相談、講演、メディアでの執筆活動などを行う。

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