「誰一人取り残さない」ファミリーの防災:新しい暮らしを守る備蓄とチェックリスト
住宅を購入し新しい生活が始まり、期待と喜びに満ちた日々をお過ごしの方もいることと思います。
「マンションだから、防災の心配は大丈夫だろう」と考える方もいらっしゃるかもしれません。確かに、マンションは高い耐震性能と充実した共用部備蓄(共助)を備えていることが多いですが、「誰一人取り残さない」家族の安全には、ご自宅での「自助」の備えが不可欠です。
特に、小さなお子様やペットがいるご家庭では、大人とは異なる視点での準備が必要です。このチェックリストを通じて、防災を「面倒な作業」ではなく、「新しい暮らしを守り、家族の絆を深めるための楽しいライフデザイン」として捉え直してみましょう。
1.導入:家族の安全をまず確保しましょう。
マンションに住んでいても、大規模災害時には「ライフラインの停止」と「情報の遮断」という二つの大きな課題に直面します。
停電・断水
復旧までには数日かかることが想定されます。特にエレベーターの停止とトイレの使用に関しては、マンション生活において大きな問題となります。
情報遮断
スマートフォンが繋がりにくくなり、テレビも見られなくなる可能性があります。
マンションの構造や共用部の備え(非常用電源、防災倉庫など)を最大限に活用しつつ、ご自宅で3日間を安全に過ごすための「初期備蓄」を完璧にすることが、新生活を安心して送るための土台となります。
2.【新生活必須】3日分の「初期備蓄」チェックリスト
家族全員が安心できる備えは、家族それぞれが必要な物を入れた「防災リュック」を準備しておくことから始まります。
(1)子供の年齢別「安心備蓄」リスト
お子様にとって、災害時は「非日常」からくる不安が最大の敵です。普段使っているアイテムを常備し、安心感を提供することが重要です。
(2)ペット(犬・猫)のための特別な備え
愛するペットも「家族の一員」です。避難所での生活も考慮した準備をしましょう。
フード・水
最低5日分程度の食べ慣れたもの(急な変更は体調を崩しやすいため)。
投薬・療法食
獣医師からの指示書や、最低5日分の予備。
運搬:キャリーケース
普段から慣れさせておくと、非常時にスムーズに移動できます。
証明
鑑札、予防接種証明書、飼い主の連絡先を明記した迷子札。
3.防災力を活かす「共助」の考え方
三菱地所グループが管理する物件の防災性能をしっかりと理解し、最大限に活かすことが安心のスタートとなります。
管理会社との連携 <三菱地所グループならではの安心>
近年、マンションの共用部に防災備蓄倉庫やキャビネットを設置する物件が増えています。重要なのは、その備蓄品の内容と、管理体制を知っておくことです。
管理組合との連携
災害時に、マンション居住者の皆様のコミュニティ(共助)を運営するのは管理組合になりますが、そのサポートをする管理会社に共用部の備蓄品リストや災害時マニュアルの有無を確認してみましょう。管理会社 三菱地所コミュニティでは、地震や水害などの有事を想定した防災マニュアルの作成のサポートも実施しています。
非常時の行動シミュレーション
非常用エレベーターの場所、停電時の操作方法など、管理組合が作成したマニュアルを家族で共有することが、パニックを防ぎます。
4.子供と「楽しく学ぶ」防災:リビングでの行動ルール作り
防災意識の定着には、訓練よりも「家族の日常」に組み込むことをおすすめします。
(1)わが家の避難経路マップを作ろう
リビングで紙を広げ、家族で「わが家の避難経路マップ」を作成してみましょう。
自宅内
揺れを感じたときに最初に隠れる場所(安全なテーブルの下など)を書き込む。
マンション内
玄関から非常階段までのルートを書き込み、障害物がないか確認する。
外部
マンション外の集合場所、広域避難場所までのルートを書き込む。
お子様には「ここはパパとママが必ず迎えに行く場所だよ」と伝え、遊び感覚で地図を完成させることで、不安ではなく安心のイメージを定着させることができます。
(2)ローリングストックを「毎月のミッション」に
備蓄品は「いざという時」のためにしまい込むと、賞味期限が切れてしまいます。
ローリングストック
普段食べるレトルト食品や缶詰を少し多めに購入し、食べた分だけ買い足す方法です。普段食べなれているものなら、非常時も安心して食べることができます。
家族の役割分担
「今月はパパが水をチェック」「今月は私が非常食を消費して補充」など、役割を決めて楽しく継続しましょう。
5.万が一のために、保険の備えは十分ですか?
ご自宅の防災対策は、一度やったら終わりではありません。家族の成長や季節の変わり目に合わせて、定期的に見直すことが大切です。
三菱地所のレジデンスクラブでは、災害に備えた火災保険や地震保険など各種保険をご案内しています。自宅の立地やハザードマップを参考に必要な補償を検討しましょう。
監修:一級建築士 尾間紫
- 本記事の内容は2025年12月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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