理想の住まいの選び方

不動産のプロが相談を受ける「マンションを買うときの悩み」トップ3

「家を買う」というのは、人生最大の買い物。悩みや不安が次から次へと出てくるのは当然のことです。一体どんなことに悩み、どうやって解決しているのでしょうか? これまで数多くの住宅相談に乗ってきた不動産コンサルタント・後藤一仁さんに、特に多い「お悩みトップ3」とそのアドバイスを伺いました。

目次

【1位】今、このマンションを買っていいのか?…タイミングも価格も物件の見極めが重要

私が受ける相談で最も多いのは「今、本当にこのマンションを買っていいのか?」。よくよく話を聞くと資産価値に付随する不安が多いように思います。マンション価格の高騰が続く昨今、買おうとする物件が妥当なのか、今後資産価値が下がって損するのではないか、そもそも“今”買ってもいいのか等、心配するのは当然といえるでしょう。

特に最近は、政治経済の変化が大きいため、今後どうなるのかを気にする方は増えています。加えてファミリー向けの賃貸物件の値上がりが著しい昨今。様子見したくてもいつまでも待つことはできず、賃貸の更新などで賃料改定の打診があったりして、判断を迫られている人も多いようです。

お客様の条件がそれぞれ異なるため、一般論でお答えするのは難しい部分もあるのですが、基本的には、資産価値が下がりにくく、安全性に優れ、自身の利用価値が高い物件であれば、買っていいと考えます。

また「価格は適正なのか」も気になるところでしょう。価格相場は年々上がり続けているので、単純に過去の成約価格と比べてもあまり意味はないかもしれません。見るべきは、現在検討している物件の価格が、そのエリアの不動産価格指数を数年前と比べた場合の上昇率と照らして妥当か否か。現在の価格のみを見るのではなく、過去数年の不動産価格指数やそのエリアの成約価格の上昇率をベースに、例えば10年間など、数年間の取引価格の推移を見比べてください。周りの物件の価格が上がっているのにあまり上がっていない物件には注意した方がいいでしょう。高騰する中でも上がらない理由があるかもしれないからです。

【2位】どこに買うべき?…知らないエリアでも、思わぬ出合いがあることも

2番目に多いのは「どこに買うべきか」。エリアに関しては、各々の状況によって大きく左右されるので、一概には言えません。例えば夫婦で購入を検討する際は、勤務先をはじめ、2人が共通して行く場所があれば、そこへアクセスしやすい場所が第一候補となるでしょう。お子さんがいる場合には学区を考慮したり、将来、出産予定があるようなら、2人の実家へ行きやすい場所なども検討材料にされる方が多いと思います。

その際、盲点となるのが、自分がよく知らないエリアを除外してしまっていることです。どうしても馴染みのある場所から探しがちになりますが、実は“食わず嫌い”のこともあります。

知らないエリアでも、実際に散策をしてみると、先入観が覆り、思わぬ魅力やお気に入りを見つけ、自分たちにふさわしいと感じる出合いがあるかもしれません。すでに候補にあがっている駅がある路線のほか、地図や路線図で動線を見て、気になる場所があればぜひ一度訪れてみてください。

【3位】いくらまでなら買える?…長期的な資産計画が鍵

タイミングやエリアに次いで多いのは「現在の収入で、いくらまでの物件が買えるのか」という資金計画に関する相談です。価格が高騰する今、以前と同じ尺度で測ることはできず、シビアな問題になりました。借りられる額ではなく家計が破綻しないプランを考えなくてはなりません。

今は払えるけど今後はどうなのか。今の計画でいいかを見極めるには、今後変動する可能性のある管理費や修繕積立金を見落とさないことが重要です。購入時は必ず長期修繕計画を出してもらい、長い目で見ること。今だけの損得ではなく、10〜20年後のマンション管理等の健全性をよく見ながら考えなくてはなりません。

また最近、借入期間が最長50年の住宅ローンを扱う金融機関も増えてきました。賛否両論あるようですが、しっかりライフプランニングできていれば問題ないでしょう。資産価値が保たれる物件であれば、途中で売却しても十分に元が取れます。

私のところに相談に来る方の中には、自身の資金計画を低く、安全に見積りすぎている方もいらっしゃいます。無理せず安全な道を選ぶという点ではいいのですが、一方で売却する際には損をするケースもあります。少しだけ背伸びをしたとしても、リセールの際に高く売れる物件を選ぶと、結果的に得をすることもあるという視点を持つことも大切です。

  • 本記事の内容は2026年2月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

お話を聞いたのは●後藤一仁 さん

ごとう・かずひと/不動産コンサルタント、株式会社フェスタコーポレーション代表取締役社長。1965年神奈川県生まれ。大手不動産会社のハウジングアドバイザー、東証一部上場企業連結不動産会社の取締役を経て、2002年に株式会社フェスタコーポレーションを立ち上げ、代表取締役に就任。「不動産を通じて、世の中の一人でも多くの人を幸せにすること」をミッションに掲げ、専門家として、テレビ、雑誌、書籍、ウェブなどあらゆるメディアで活躍中。主な著書に『マンションを買うなら60㎡にしなさい』(ダイヤモンド社)、『中古マンション これからの買い方・売り方』(日本実業出版社)。
https://mbp-japan.com/tokyo/goto/

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