“鉄道空白地帯”の解消を目指して
現在の都営大江戸線は、都心を巡る環状部分の新宿駅から北西に路線が伸び、練馬区の光が丘駅が終着駅となっていますが、このほど光が丘駅からの延伸が正式に決定されました。図にあるように、光が丘駅から北西方向に約4キロ延ばして、「土支田(としだ)」「大泉町」「大泉学園町」(いずれも仮称)の3駅が設けられます。
東京都の試算によると、事業費は1,600億円。開業後の旅客需要は1日6万人で、開業から40年以内に累積損益が黒字転換できる見通しです。今後は具体的な事業計画案の作成、事業化に向けた手続きの開始、事業着手、そして開業という流れになります。開業は2040年度の予定です。
新駅が予定されているエリアは、いずれも最寄り駅まで徒歩10分以上かかる“鉄道空白地帯”で、現在は徒歩やバスで東武東上線や西武池袋線の駅に出るしかありません。陸の孤島といっていい状態です。それが、新線・新駅が開業すれば新宿副都心方面への所要時間が、場所によって20分から30分程度短縮される見込みです。交通利便性が格段に向上するわけです。
生活利便性も大幅に向上
練馬区では、延伸によって開設される新駅周辺の開発計画の作成に入っています。たとえば大泉学園町駅では、利便性の高い駅前広場を確保し、店舗やサービス施設が立地する賑わいのある新たな拠点地区の形成を想定しています。また、大泉学園通りの商業地区は、桜をシンボルとした緑豊かな街並みの中に、店舗やサービス施設などが連続して立地する、活気ある快適な商店街を形成するとしています。
そのための道路整備や用地取得などが進められており、土地利用効率の向上が後押しされます。同時に、民間によって駅周辺には高層マンションなどが建設され、徒歩圏には分譲一戸建て住宅の開発も進むでしょう。単なる住宅地ではなく、賑わいがありながらも、地域の特性を活かして緑、自然に恵まれた、賑わいのある付加価値の高い住宅地が形成されるはずです。
相場への開業効果には4段階がある
今後こうした計画が実行され、徐々に姿を見せるようになれば、地域の不動産価格やマンション価格の上昇につながるのは間違いありません。 新線・新駅の不動産市場への影響としては、次の4段階が挙げられます。
まずは、新線・新駅の構想が噂として広がり始めた「第1段階」。まだ実現性が不透明な時期でリスクは大きいものの、将来的に計画が実現すれば大きなリターンが期待されます。大江戸線に関しては、すでにこの段階は過ぎています。
第2段階は、自治体や鉄道会社などから正式に認められて計画が動き出した段階で、大江戸線の延伸は現在ここにあてはまります。将来の開業を見込んで資金が入り込み、不動産価格が上がり始める時期です。
計画が進めばさらなる価格上昇も!?
現時点ですでに新線計画が織り込まれ、価格の上昇は始まっていますが、まだ第3・第4段階の上昇が想定されます。長い目で見れば、十分な資産価値の向上が期待できるでしょう。 今後工事が進んで開業が近づくと、駅周辺の整備が進んで利便性の向上が目に見えるようになり、エリアの人気がさらに高まります。これが第3段階です。延伸開業は2040年度ですから、第3段階は2030年代の後半ごろになるでしょうか。
そして第4段階が、実際に新線・新駅が開業して利便性を享受できるようになった段階です。それまでに購入しておけば、開業によりもう一段の上昇を期待できるわけです。
10年、20年後を見据えた先行投資先に!?
新駅が予定されている土支田エリアをみると、最近の中古マンション売り出し価格は4,000万円台の前半が多く、まだまだ手頃です。また、終着駅となる大泉学園町はそれより少し相場が低く、3,000万円台の後半が多いようです。現在は鉄道空白地帯であるため、練馬区の中でもかなり割安といえそうです。
延伸開業は2040年度とまだ先のことではありますが、若い世代にとっては10年後、20年後を見据えた先行投資先として注目すべきエリアといえるのではないでしょうか。
- 本記事の内容は2026年1月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。
こちらの記事もご覧ください!
【オーナーズ・ボイス】共働き夫婦が実感した住まいの安心。
安全に返せる住宅ローン借入額とは? 金利リスクを抑えた計算方法を解説
金利上昇気配の今こそ!「フラット35」の金利引き下げ制度をご存知ですか?
【独自調査】マンションを購入して気づいた「間取り・立地 の後悔」
