ライフデザイン

メガネスーパーに聞いた!「目の老化」の正しい知識とセルフチェック法

人生100年時代に向けて心配なのが、目の健康だ。スマホやパソコンを見る時間が多い現代人にとっては、切実な問題のひとつといえる。目の健康寿命を延ばすには、眼の老化や白内障、ドライアイなどに気を付けたい。そこで、今回はとくに「老眼」を焦点に当て、アイケアのスペシャリストに正しい知識やセルフチェック法を聞いた。

目次

お話を伺った人●吉野正夫さん

株式会社ビジョナリーホールディングス R&D事業部マネージングディレクター
約30年にわたり、全国に約320店舗あるメガネ小売店「メガネスーパー」の営業本部長や社員研修責任者としてアイケア技術力の向上などに務める。2019年からR&D研究開発部門の責任者。

https://www.meganesuper.co.jp/

なぜ、人は老眼になるのか?

もし「近くの小さな字が見えづらくなったかも」と感じているなら、我慢せずに、すぐに眼の検査をすることをおすすめしたい。
 
丁寧なアイケアサービスに定評のある「メガネスーパー」を運営する、ビジョナリーホールディングスの吉野正夫さんは「一般的に老眼と言われる“老視”に気づき始める年齢は、平均30代半ばから40代半ばくらい」という。
 
老眼は誰にでも起こる目の老化現象だ。目にはカメラと同じようにピントを合わせる力(ピント調整力)があるが、年齢と共にピントを合わせる力は衰えていく。
 
「眼も筋肉が動かしているんです。老眼とは、年齢とともにレンズの役割をする水晶体が固くなったり、水晶体を調節している毛様体筋という筋肉が衰えたりすることでピント調整がしづらくなり、近くが見えづらくなる症状のことを指します」

人それぞれ、読み書きするときに慣れ親しんだ、目から対象物までの距離がある。その距離で対象物を見たときに見えづらく感じたら、老眼を疑ったほうがいい。
 
「突然、近くが見えなくなるというよりは、長時間見続けると時間経過とともにだんだんと見えづらくなるとか、明るさが暗くなると見えづらくなることで、老眼を意識され始める方が多いです」

「あれ?老眼かも」と思ったら

老眼の症状を自覚したら、やるべきことは、ひとつだ。
 
「老眼に限りませんが、大切なのは、見る対象に合った度数のメガネをかけることです。その人が持っているピント調整力の半分の力で物をみると、リラックスした状態になるという臨床データがあります。つまり、老眼鏡をかけることで、ラクに物を見ることができるようになり、目が疲れにくくなるんです」
 
近眼の人は、デスクワーク用と外出用など、距離や用途に応じて適切に見える度数のメガネをかけ替えるといい。
 
「何本もメガネを手元に置きたくないようなら、遠近両用や中近両用レンズにすると、1本のメガネで両方を負担なく見られるようになります」
 
いま、コンタクトレンズを使っているなら、コンタクトをつけたまま近くを見るときだけ老眼鏡をかけたり、遠近両用メガネや遠近両用コンタクトに変えたりするなど、選択肢も増える。
 
「コンタクトレンズのユーザーは遠近両用コンタクトを選択する方が増えていますが、コンタクトユーザーにせよ、メガネユーザーにせよ、買って終わりにせずに定期的なチェックをおすすめします」

すでに老眼鏡をかけている人も

老眼鏡をかけることで目への負担が減れば、眼精疲労も軽減され、それに伴っておきる頭痛や肩こりなどの症状も改善される可能性がある。また、ピント調整力の余力は若い人ほどあり、年齢とともに低下していく。

「40歳から45歳くらいは一気に老眼が進行する時期で、65歳くらいまで症状が進行し、その後は視力が安定します」

40代ですでに老眼鏡をかけている人も、1年に一度は、適切な度数になっているか、調べたほうが安心だ。日本人の平均寿命が毎年更新される今、普段から適切な視力を保っていれば、高齢者に多い「白内障」「緑内障」「加齢黄斑変性」といった眼の病気などの異変にも気づきやすくなる。

約30年にわたってアイケアに携わっている吉野さんが感じるのは、近年は女性の声が増えたことだ。

「老眼に男女差は報告されていませんが、30代の女性のお客様から、見えづらさや眼の疲労からか、肩こりや腰痛を感じているといったお声をよくお聞きするようになりました」

仕事をする女性が増えたことも関係しているかもしれない。眼の健康寿命を延ばすためにも、「たかが老眼」と放置しないようにしたい。

すぐできる!老眼のセルフチェック法

2人でできる簡易的な老眼のセルフチェック方法を紹介しよう。

【用意するもの】

  • 白い紙(A4サイズほど)
  • メジャー
【方法】
  1. 調整力の測定:片腕を伸ばし、片目で自分の人差し指の指紋を見て、それを自分の目のほうに徐々に近づけていく。ピントがぼやけるタイミングで指を止め、指から見ている目までの距離をメジャーで測ってもらい、100を出た数値で割る。

    (例:20センチのところで指紋がぼやけた場合は、100÷20=5 ⇒この数がその人の最大限のピント調整力)

  2. 必要調整力の測定:文字などの書かれていない白い紙を手にし、自分がいつもスマートフォンやモバイル端末で活字を読むときの姿勢をとる(ソファなどでリラックスした体勢で活字を読む方の場合は、そのリラックスした姿勢をとる)。その姿勢のまま、白紙から目までの距離をメジャーで測ってもらい、100を出た数値で割る。

    (例:白紙から目までの距離が25センチなら100÷25=4)

  3. 適正老眼鏡度数の測定:②で出た数値が、①で出た数値(最大限のピント調整力)の半分を超えている場合は、老眼鏡をかけるタイミングだ。
    (例の場合、①の数値「5」の半分は「2.5」。②の数値は「4」で「2.5」より高いため、不足する1.5を補う、+1.5程度の老眼鏡をかける時期と考えられる)

  • 正確性を求める場合は、ベースとなる遠方視力(5メートル以上離れたときの視力)が1.0以上の状態で調べる必要がある

文=ホシカワミナコ

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