住まいのバリアフリー化は、空気も含めて考える時代!?
近年、季節の変わり目や気候の変化で体調を崩しやすいという話をよく聞きます。寒くなると古傷や節々が痛むというものから、頭痛やめまい、気分が憂鬱になったり、体の痒みやむくみがでるなど症状もさまざま。そこで認知されはじめているのが“気象病”で、“気温差”はその原因のひとつともいわれています。もちろん、他の病の症状とも考えられるため心配があればまずは病院へ行くことが正解です。
でも、“気温差”が身体に与える影響も気になるところですね。そこで、今回の記事では、気象や気候の変化による“気温差”と住まいと健康についてのお話です。ぜひ、これからの暮らしのための参考にしてみてください。
住む場所は変わらずとも、日本の環境そのものが変わってきているんですね。
こちらは、気象庁による日本の気候の変化をグラフで表した図です。1898(明治31年)以降、日本の平均気温はおよそ1.2℃の割合で上昇。特に、1990年代以降は高温となっている日が多くなっていて、 気温の上昇とともに、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35℃以上の日)は増え、冬日(1日の最低気温が0℃未満の日)は少なくなっています。
20世紀末と比較して21世紀末は、年平均気温が全国平均で4.5℃上昇するという予測結果があります。「自分が小学生の頃は、学校に冷房なんてなかったなぁ」という方も多いでしょうが、地球温暖化の実態ともいえる数字を改めて知ると、一年を通して温度変化への住まいの対策も考えざるを得ないといえるでしょう。
“気温差5℃”。冬も、夏も体感するこの違いが、身体に負担を与えています。
温度変化が大きいと、当然、身体の負担は高まります。季節の変り目は、最高気温や最低気温が前日と比べて5℃以上も上下することがあります。また、1日の中でも、日中は暖かかったのに、夕方になると急に冷え込み、気温差が10℃近くになる場合もあります。5℃気温が違えば、気温の変化から体温を守るため、体内の機能は活発な動きをします。うまく機能できないと“気象病”などの体調不良の原因となったり、脳卒中や心臓発作を誘発するリスクにつながってしまうことも…。
国土交通省の“健康維持増進住宅の研究について”では熱環境の問題が健康負荷の原因となる影響要因のひとつだとしています。高齢者の入浴中の急死と関連が深いヒートショックや、夏場に起こりやすい熱中症も住居内では温度管理による予防が必要。さらに、夜間寝ているときに吸い込む冷たい空気による喉や気管への刺激を防ぐことも考えなくてはいけません。毎日過ごす住まいの室温自体を調整して、身体への負担を軽くすることも健康維持・増進を促すひとつの要因としてとらえられているのです。
健康も考えた快適な住まいづくりは、バリアフリー化だけではなく、ユニバーサルデザインを心掛けたい!
“人生100年時代”といわれる今。健康と住まいは切り離しては考えにくい時代といえるでしょう。住まいの改善をする際によく検討されるのがバリアフリー化です。いくつかリフォームでの事例を挙げてみましょう。
〇歩行中や、トイレ・入浴時の立ち上がりを手助けする手すり設置
〇開き戸から引き戸へ。扉の開閉動作をコンパクトにし動線も確保
〇廊下には暗がりでの転倒防止のセンサーライト
〇またぎやすく転倒しにくい高さの浴槽に変更。ヒートショック対策の浴室暖房設置
など部分的な修繕や補修を行うリフォームが中心です。
でも、高齢化や障害などの理由によらず、すべての人にとっての快適性を重視して間取りの変更や家の状態を大きく変えることはバリアフリーというよりもユニバーサルデザインの考え方に近いかもしれません。住まいの中の“気温差”をなくすこともそのひとつといえるでしょう。
住まいの中に温度差がなくなることで、空調効率を高めるための間仕切りやドアが不要となり、自由度の高いワンフロアの暮らしを実現することも可能になります。これからの住まいについて考えるならば、やさしさや思いやりで、健康と快適さを追求するユニバーサルデザインの思想を心掛けてはいかがでしょうか。
住まいの空間も、住まいの空気のリフォームも、まずは「三菱地所のリフォーム」にご相談を!
今回の記事では、“気温差”をテーマに、住まいと健康との関わり合いについても考えてきました。これからの時代、理想の住まいに求めることとしては、家中どこでも快適温度で室内に不快な温度差が生じることがないことは大事な要因となりそうです。
三菱地所ホームの「エアロテック」は、24時間365日、家中すみずみまで換気しながら、快適な温度で満たすオリジナル全館空調システムです。従来、大型の注文住宅を中心に対応していましたが、現在は、基本性能はそのままに、100㎡前後の戸建て住宅やマンション向けに導入できる「エアロテックFitリフォーム」も開発されています。より多くのお客さまが安心して健康で快適に暮らせるよう提案された商品を確かめてみてはいかがでしょうか。
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