
親と子、それぞれの住まいをどうするか。将来の話し合いはできていますか?
2020年2月下旬、米国市場でダウ平均株価が1週間で3500ドル以上下落。リーマンショック直後並といわれるマイナス12%を超えた週間の下落率は、日本の株式市場に少なからぬ影響を与えました。時代の先読みもままならない変化の激しい昨今、資産を守ることや家族と安心して過ごせる家の大切さなど、これからの暮らしを見直しておく機会といえるのかもしれません。
そこで考えておきたいのは、子世帯の現在の住まいと、親世帯の住まいを今後どのようにしていくのかということ。2つの世帯の将来と暮らしについて、この記事をきっかけに親子の間で一度話し合ってみてはいかがでしょうか。
まず、親子の間で互いの気持ちを確かめること。

親子が別々で暮らし、それぞれが住まいを所有している場合、これからどうしていくのがよいのか。話し合うときに初めにしておきたいのは、親と子、互いの気持ちを確かめることです。確認のポイントは大きく分けて3つ。まず、親側は将来の生活にどんな要望を持っているか。次に、親側は住まいをどうしたいと考えているか。3つ目は、相続などのことを決めているかです。
親側は将来、高齢になって日常生活のサポートや介護が必要になったら、誰と、どこで、どのように暮らしていることを望んでいるのか。いまの家に住み続けるとしたら、リフォームや建て替えで暮らしやすくするための手立てを考えているか。万一のとき、住まいなど相続のことを決めているのか。
親側の希望を子ども側も知ることからはじめると、どこまでその想いに寄り添いあえるかお互いに検討しやすくなるはずです。
親の持ち家をどうするのか。将来の選択肢を話し合っておきたい。

5年に一度実施される総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2018年の総住宅数に占める空き家率は13.6%と過去最高を更新。その空き家の内訳を経年でみると①の賃貸用の住宅と、④の居住世帯の長期の不在や建て替え目的で取り壊しが予定されているといったその他の住宅(※1)が増加し続けていることがわかります。
例えば、施設に入ることを選択した方が賃貸用として住まいを貸したいが、借り手が見つからない。相続などについて決めていなかったことで兄弟間でも心情的な同意が得られず、親の住まいを建て替えるのか売却するのか話を進めることができないといった近年の傾向をうかがうことができます。
親が不在になった家であっても、子ども側で賃貸や売却、解体などを勝手に決めることはできません。一方、空き家にしている間にも固定資産税などは発生します。別々に暮らす親子は、事前に相続や住まいをどうするのかという将来の選択肢を話し合っておくことが必要だといえるでしょう。
親にとっても子世帯にも実家は資産。計画性をもって、活かし方を考えたい。

親自身が住み続けて、その後は実家を更地にして売却・現金化。このような決断も選択肢のひとつです。しかし、土地・建物は得難い資産、計画性をもって実家を有効活用することを話し合っておけば、親子相互にとってメリットもある建て替えという選択も考えられるでしょう。
例えば、2世帯住宅の場合、互いの生活を見守りながら、何かあれば駆け付けられる安心感があります。建て替え資金も、出し合うことで調達しやすくなり、相続時の評価額も低くできます。
賃貸併用が可能な自宅活用を計画しておけば、親世帯が施設などに入った際は賃料収入を入居費用に充てることができます。賃貸住宅・アパートに建て替えると、親世帯は年金のように毎月賃料収入を得られることで生活が安定し、後に子世帯の生活にゆとりを与える資産として残すことができます。
資産として実家を見直してみると、立地やその土地の条件次第で不動産として自己居住するだけではない活用の仕方が広がります。子世帯側で所有するマンションなどは、実家の活用目途が立てば賃貸への検討もできるでしょう。
親子の間で将来の住まいを計画的に考えていく際には、要望を受けて的確なアドバイスと実家の有効活用の提案をしてくれるプロに頼ることも必要です。また、住まいを建て替えた先輩やプロの話を聞いてみることも参考になるでしょう。
自由に、自在に。その土地の条件やご家族の希望を叶える住まいを提案して実家を有効活用。

『ONE ORDER』
2世帯住宅や賃貸併用住宅などは、いわゆる自由設計の注文住宅での建て替えが一般的です。三菱地所ホームの『ONE ORDER』は、規模・用途・仕様・工法を問わず完全フルオーダーで、ほかにはない、一人ひとりのご要望にお応えできる「差」のつく住まいをご提案しています。さらに、全館空調エアロテックによって24時間・365日、気持ちいい空気と部屋ごとに温度を変えられる快適な環境で家族みんなで健康的に暮らすことができます。

『土地活用』
土地の有効活用として、賃貸住宅を考えるなら、立てた直後は当然のこと、10年、20年…50年経っても収入を得られ資産として価値を生み出せるものであってほしいもの。三菱地所ホームでは木造賃貸住宅の「The Park Maison」をはじめ、将来的なマーケット・ライフスタイルの変化に対応しやすい建物などをご提案して堅実な資産の運用が叶うことを目指しています。三菱地所グループの総合力によってバックアップし、安心をお届けしています。
- 空き家④のその他の住宅とは、①~③以外の空き家で、転勤・入院などのために長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅のほか、空き家の区分が困難な住宅などが含まれます。
- 本記事の内容は2020年4月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。