春には桜が咲き乱れる千鳥ヶ淵の景色を一望にする立地。アクセスのよい都心にして、広大な緑を享受できる住環境だ。
東京都千代田区三番町。
そこは都心にいながらにして自然の豊かな恵みを受ける場所だ。
このエリアの一角、皇居を巡るお堀とその周囲の緑とが
千鳥ヶ淵へと緩やかにカーブしていく角地に、
〈ザ・パークハウス グラン 千鳥ヶ淵〉は建つ。14階建ての各層からすっと伸びる庇、
どっしりとした重みを感じさせる御影石の外壁。
もう長くここにあったかのように、
その建物は風景に調和して佇む。
皇居はもちろんのこと、
官公庁やさまざまな文化施設にもほど近く、
いながらにして自ずと〝日本〟やその歴史、
そして美意識が感じられる立地。
建物のデザインには、
ここに住むことの意味を熟慮した軌跡が反映されている。


まず建物の配置。
建物は、敷地の形に対して
斜めに振ったような不定形な形をしているのだが、
これは周囲への配慮を積み上げて決定されたもの。
皇居の緑を堪能する南東側へ向けて各住戸を開きつつも、
敷地のすぐ横にある千鳥ヶ淵戦没者墓苑を
見下ろすことのないように軸線をずらす。
さらに敷地の内堀通りに面する側では、
街の景色との調和を図るため、
ほかの建物と外形のラインをそろえているのだ。
土地への敬意、周囲との協調。
それはとりもなおさず、
日本ならではの美意識といえるだろう。
建物を中へと入っても、その感覚は続いていく。
エントランス、少し幅の狭くなったコリドー(廊下)部分、
その先のレセプションと細かに分節化された空間構成は、
奥へ奥へと導きながら人々の心を落ち着けていく。
さらに圧巻なのが、そうしてたどり着くロビーラウンジ。
一面の大きなガラス窓の向こうに、
敷地の高低差を利用して石を積み上げ、
たっぷりとした水の流れる中庭が待っているのだ。
水音と中庭に注ぐ光に、心がふわりと和らぐのがわかる。
パブリックな空気をいきなり遮断して
プライベートな空間へと入るのではなく、
その中間の領域が設けられるのは、
古くから続く日本建築の伝統でもある。


とはいいつつも、
いたずらに〝和〟を主張しているのではない――
それは、スペースの随所に国内外の気鋭アーティストによる
アートピースも置かれるこの共用部はもちろん、
住戸内部のインテリアからも明らかなこと。
重厚感のある天然石や木など
本物の素材をたっぷりと用いつつも、
無駄な装飾のない、
潔いラインで描かれた各住戸のデザインは、
ごくモダンなセンスによるもの。
全住戸のリビングは皇居の森に面しており、
季節や時間の移ろいを愛でながら、
この住まいでの時間は過ぎていく。
単に伝統を重んじるだけではなく、
和と洋とが心地よく同居する住まい。
さまざまな時代や場所の文化が入り交じる、
現代の日本だけが持つ魅力がそこにはある。
〈ザ・パークハウス グラン 千鳥ヶ淵〉はこの先、
長い時間をかけて
番町の街並みに新たな歴史を紡いでいくことだろう。
ずっとここに住み続けたいと誰もに思わせる
“一生もの”の住まいである。

- 本記事の内容は2018年6月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。