テーマは“色、飾り、初物”の3つと、それぞれにまつわる基本を3つ。
お正月の色:みんながイメージする“赤・白・金”、3色の意味を知っていますか。
物事の「始まり」を意味する“白”と、「喜び」を意味する“赤(紅・朱)”。日本の慶事といえば紅白の配色が用いられています。そこに「豊かさ」や豪奢、めでたさ、ハレの場などをイメージする3色目の“金”が加わり、お正月の特別感を印象づけます。あらゆる正月の飾り物に3色が使われ、おせち料理では、紅白なます、菊花かぶ、蒲鉾などで紅白の祝い事が表現されています。
では、輝く黄金色の料理は?古来から日本では「くちなし」の実が、衣類や食べ物を金色にする染料として活用されていました。さつまいもと栗を使った“栗きんとん”も「くちなし」で染めた黄金色です。金の団子や金の布団とも呼ばれ、商売繁盛、金運上昇を願う縁起の良い食べ物とされています。「ちょっと甘いのは…」という方も、今年はしっかりとおせちで味わってはいかがでしょうか。
お正月の飾り:“門松、注連縄、鏡餅”には年神様への大切な役割があります。
門松…お迎えする
門松は、年神様を迎えるための目印です。あしらいの基本は「松・竹・梅」。松は祀るにつながり、常緑樹で1年中青いため「永遠の命」を象徴するといわれます。竹は数日で背丈ほどに伸びる成長の速さから「生命力」の象徴とされ、まっすぐに伸びることから、誠実さも表しているそうです。梅は、他に先駆けて早春に咲く花のため、1年の始まりにふさわしく「出世・開運」の象徴といわれます。
注連縄…お守りする
玄関先の注連縄は、神社などが縄を張りめぐらせて結界をつくっているのと同じで、年神様を祀る神聖な場所に不浄なものが入らぬよう守る魔除けの意味もあるのです。現代では簡略化され、縁起のよい飾り物をたくさんつけた注連飾りや輪飾りなどがよく使われています。あしらいには縁起の良い、ウラジロ(清廉潔白・長寿)やユズリハ(子孫繁栄)、ダイダイ(家運隆盛)などが添えられます。
鏡餅…お供えする
お正月の間、依り代(よりしろ)として年神様の魂が宿って居場所となるのがお供えの鏡餅。松の内が過ぎたら下げて食べることで、力を授けていただき、年神様をお送りします。下げていただく鏡開きでは、ぜんざいやお汁粉でという地方も多いといいます。それは「小豆」に魔除けや邪気払いの意味があり、新年を家族が無病息災、健やかにという思いが込められているからだそうです。
お正月の初物:新しい一年への願いと祈りを込めましょう。
初日の出
古くからの日本では、すべてのものに神様が宿り、すべての現象は神様がもたらすものという宗教観があり、日の出を毎日拝むという風習がありました。また、お正月前夜の大晦日には神々を祀る庚申待ちで徹夜をする風習もあります。「ご来光」と呼ばれる元旦の初日の出は、年神様の光臨と考えられて、新しい一年の幸福を祈る特別な習慣として、今も受け継がれているものです。
初夢
初夢は、元旦の夜の就寝後から目覚めるまでの間に見る夢。でも、昔は立春を正月として、節分の夜から立春の朝までの間といわれた時代もありました。一年の運勢を占う夢は①富士、②鷹、③なすびが吉夢のベスト3として知られていますが、その後に④扇、⑤煙草…と続きがあることはご存じですか。扇は末広がりでおめでたいこと、煙草の煙は上にあがることから運が上向くとされています。
初詣
初詣は、昨年の感謝と今年1年の無事などを祈願するために、年が明けて初めて神社やお寺へ参拝に行くことです。では、お参りで授与された破魔矢を住まいでどのように飾りますか。大事なのは「矢の先」の方向。その年の干支の反対方向を凶としてそちらに向けるのが良いようです。飾り方は自由でも、天の神様に矢を向けない、なるべく頭上よりも高い位置に飾ることには配慮しましょう。
“一年の計は元旦にあり”新しい年のはじまりに、これからの暮らしのことを考えてみませんか。
“色、飾り、初物”のテーマで3つずつご紹介したお正月の基本。よく知っている言葉ばかりですが、その意味やうんちくとなると知らなかったということもあったでしょうか。
昔はお正月のタブーがいくつもあって、縁起を担いで「福(服)」を洗い流さぬよう洗濯をしない、「福の神」を掃き出さぬよう掃除はしない、元日はお金を使わない、災いを招かぬよう争わず喧嘩はしないといったことも尊ばれていました。
近年のお正月は、温泉や海外旅行、おせち料理よりもフレンチレストランからお取り寄せしてパーティという愉しみ方で過ごされるご家庭も増えています。でも、衣食足りて礼節を知るではありませんが、昔の人に習ってお正月は福を呼び込みながら、新しい年への願いや思いを大切に過ごしてみるのもよいのではないでしょうか。
「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり」という言葉もあります。家でのんびりと、日本のお正月らしさも感じながら、新たな一年の暮らしや住まいをどのようにしていくのか、ゆっくりとご家族で話し合って計画を立ててみてはいかがですか。
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