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プレゼントあり! レジクラ「短歌」大募集!「この一年でうれしかったこと」を詠んでみませんか?

いま、空前の「短歌ブーム」が起きています。次号のレジクラ会報誌(2024年2月発行予定)では「現代短歌」の魅力を特集します。そこで、レジクラ会員様の作品を大募集!入選作は会報誌で掲載し、レジクマのエコバックを進呈します。この機会に、気軽に歌を詠んでみませんか。

なぜ、短歌がブームなのか?

現在20~30代を中心に盛り上がっている短歌。なかには一躍ベストセラーになった歌集もあり、その熱は全国に広がっています。なぜ、令和のいま、短歌がブームになっているのでしょうか。
 
歌人の牛 隆佑さんは「ライフスタイルの変化や、価値観そのものの変化によるものではないか」と語ります。
 
「短歌ブームと言われるようになったのは2~3年前からですが、遡れば2010年代にインターネット、特にTwitter(現X)の場で現代の言葉で作る短歌愛好者が増えました。そのため、31文字の詩形とSNSの相性の良さがしばしば言及されますが、それは表層的な見方です。2011年の東日本大震災をきっかけに、人々は自身の生活や人生を見つめ直したはずで、『自分だけの何かが欲しい』『本当に欲しいものしか欲しくない』という志向に変化していったのではないでしょうか。その結果、そのような感度の高い人たちに短歌が『発見』されたのだと思います」
 
牛さん自身は2008年にコンビニで偶然、漫画『ショートソング』(原作:枡野浩一、漫画:小手川ゆあ、集英社)を読み、短歌に興味を持ったものの、当初は自分では作らず、短歌雑誌を購読する程度だったそうです。しかし、瀧音幸司の「もうダメだおれはこれから海へ行くそしてカモメを見る人になる」(短歌ヴァーサス10号)の短歌を読み、「これはまるで僕のことを詠った短歌だ!」と打たれ、自分でも作り始めたといいます。
 
「自分のことを歌いたくなる。それが、短歌の本質的な魅力だと思います」

人に共感されやすい短歌のコツ

短歌は「57577」の31文字で構成され、俳句と違って季語などの制約がなく、初心者でも気軽に作ることができます。さらに、最近、多く詠まれている短歌は気取らない言葉で親しみやすいのが特徴です。「イイね!」と人に共感されやすい短歌を作るコツを、牛さんに聞きました。
 
「川柳は『人間』を見つめ、俳句は『世界』を見つめ、短歌は『自分』を見つめる、と言えます。まずは、自分の思い出や経験・体験から作ることをおすすめします」

 

短歌の種の見つけ方

 

<ステップ1>
例【お風呂上がりに食べるアイスが美味しい】(すると、うれしい)
→【 】の部分が短歌の題材になる。この時、「お風呂上がりに食べるアイスが美味しい」だけで「うれしい」ことが伝われば、まずは共感(理解)を得られる。
 
<ステップ2>
「お風呂上がりに食べるアイスが美味しい」の場合、(まあ、それはそうだよね)と理解はしてもらえるが、深い共感は得られない。
 
【混んでいる電車に花束を持った人が乗ってきて、何となくみんな体を寄せ合って花束がつぶれないように空間を作った】(すると、なんかうれしい)
→自分にとって「なんか分かんないけど、うれしい」を探す。
 
例「何もないところでつまずいたけど、それでみんなが笑って和んだ」
例「道を尋ねようと交番に行ったら、警察官じゃない人が道を教えてくれた」
 
→これが「うれしい」ことが伝われば、深い共感を得られる。あとは「57577」にするだけ。字余りはあまり気にせずに。
 
「花束を抱えて乗ってきた人のためにみんなでつくる空間」(木下龍也『つむじ風、ここにあります』書肆侃侃房)
「何もないとこでつまずくふりむいて笑うとみんなが笑ってくれる」(長谷川麟『延長戦』現代短歌社)
「交番におまわりさんじゃない人がいたけど道を教えてくれた」(谷じゃこ『ヒット・エンド・パレード』私家)

レジクラ会員様の短歌を大募集!次号の会報誌で発表します!

レジクラ編集部は次号(2024年2月予定)の会報誌「レジデンスクラブマガジン」で「現代短歌」特集を進めています。今回、レジクラ会員様の短歌を募集し、入選作を次号の会報誌、およびウェブサイトで発表します。入選された方にレジクマのエコバックをプレゼント!ぜひ、テーマに合う短歌を作って応募してください。

テーマ:この1年、自分にとって、なぜかうれしかったこと

  • お一人様につき、3首まで投稿できます。現代の言葉でかまいません。
  • ペンネームでご応募いただけます。

「短歌を通して、世界を新しく捉えなおすことができます」と語る牛さん。ぜひ、この機会に身の回りの世界を捉えなおしてみませんか。たくさんのご応募をお待ちしております!

お話を聞いたのは●牛 隆佑さん

うし・りゅうすけ/1981年、大阪府豊中市生まれ。08年、社会人3年目の年に短歌に興味を持つ。やがてネット上で作品を発表し、自宅で歌会を開くように。現在は関西を中心にさまざまな短歌のイベントを企画運営し、短歌の魅力を伝えている。牛隆佑第一歌集『鳥の跡、洞の音』(私家版)がある。