10年、20年…、50年先を考える土地活用を

「不動産を有効活用する」。アパート・マンションの経営、駐車場経営、貸ビル、等価交換、定期借地、土地売却・購入などそのバリエーションは多様化しています。所有する土地を資産として活用する場合、手法論の前に考えるべきことは、オーナーとなる皆さまの将来です。不動産を利用して、将来においてその価値を最大化するために何を考えておけばよいのでしょうか。

さまざまな不動産の活用ニーズに対して、三菱地所グループは、各社が連携し総合力を活かしたご提案を行っています。この記事では、これまで数多くのお客さまが所有されている土地にご提案し、幅広い有効活用の実績を持つ三菱地所ホームの担当者に話を聞いてみました。

<お話を伺った方>三菱地所ホーム株式会社 ソリューション事業本部 ソリューション第二事業部長
伊藤 克己さん

所有する土地の魅力・可能性を引き出し、有効に活用するとは?

所有する土地の活用を考えるお客さまは、どのようなお悩みがあるのでしょうか。

<実例>地上2階建1K×16戸:4棟の中心に住民共有の中庭を。1階住戸は、暮らしに合わせて自由に使える外テラスとダイニングには土間を

土地を有効活用し安定収入を確保したい。建物の老朽化により建て替えをしたい。不動産資産の整理、相続税の対策を検討したい…。
不動産の有効活用には、それぞれの異なる目的や条件があります。訪ねてこられるお客さまから、どのような相談を受けるのでしょうか。

「税理士、あるいは金融機関や資産に関するコンサルティングの方のご紹介で訪ねてこられるケースは少なくありません。事前に、それらの方に資産のご相談をされて、有効活用のメリットやリスク、基本となる税制について理解をいただけていることも多いですね。
代々一族で資産を管理されている、既に不動産経営をされている、三菱地所グループに何らかの関係性があるという方もいらっしゃいます。
ご相談に来られる皆さまは、単純な土地活用の手法ではなく、これからを考えたときの土地活用とはどうしていくことがベストなのかの選択肢を求めていらっしゃるのではないでしょうか」

不動産の有効活用のご提案とはどのようなものなのでしょうか。

<実例>地上7階建:住み継いできた土地と思い出の桜や庭木を後継者に残したいと建てられた賃貸住宅。住宅街と調和した外観デザインも美しい

所有する土地に何らかの建物を建てて、賃貸する土地活用。では、お客さまへの提案とはどのように進めていくのでしょうか。

「市場動向など一般的な調査は複数の企業を比較しても大きく異なるはずはありません。シングルなのかファミリーなのかなど、エリア特性や立地条件によって想定される入居者のニーズが大きく異なっていては信頼性も下がりますよね。
一度建ててしまうと、簡単に変えることができない土地活用において、私たちが考えるご提案とは、高い賃料と稼働率を維持できる事業として将来性に期待していただけるかということです。
土地活用は投資のひとつですから、リスクもありますし、投資額は小さいほうが良いと考えるケースもあります。一方、適正かつ高い賃料と稼働率が維持できるのであれば、初期投資を増やしても回収できる期待が大きいと判断いただくことができるはずです」

土地活用のケースについて、いくつかご紹介ください。

<実例>近隣賃貸物件との差別化

地上2階建・1K×8戸

駅徒歩15分でありながら、三菱地所グループのマンションづくりのノウハウを活かし、周辺にはない外観デザインをご提案。ガラス窓を多用した内廊下、光を採りこむ中庭など贅沢なホテルのように共用部もつくりこんでいます。住戸内は白を基調に、開口部や水廻りのかわいらしさにもこだわったため、引渡し時点で、女性を中心に満室となった物件」

<実例>街並みとの調和を実現

3棟12戸:元は1軒の邸宅。石とレンガの外観

「景観を壊さないでほしい」という条件に対し、入り口の桜の木から奥の椎の木までをオープンスペースとしてテラスハウスを両側に、反対側は敷地の高低差を生かした3層建てのメゾネット住戸を配して、街並みに調和したクオリティの高い賃貸住宅をご提案。石造りの駐車場、レンガの外壁など、飽きのこないデザインながら、存在感のある外観で人気の物件」

土地の特性を活かすということ

お話を伺った伊藤さん

「土地とは唯一無二。駅からの距離や周辺環境、地域特性や敷地形状などすべて異なり、その特性を活かすことが重要です。
教育に積極的なご家庭が多い文教エリアであれば、静かな住環境を活かしハイグレードな戸建の賃貸を。人通りが多ければ商業店舗など一部をテナントとして誘致することもあり、全て独自のメニューでご提案することになります」

中長期的な視点で、事業として土地活用を一緒に考えるパートナーを選んでほしい。

<実例>地上2階建・1K×4戸+自宅:将来性を考え、自宅併用の賃貸住宅に。自宅と反対側に賃貸住戸のアプローチを設けプライバシーに配慮

土地活用≒賃貸経営のように画一的なご提案ではなく、事業としての将来像は描けるのか。その地域にあるもの、ないものを考えて最適といえる提案になっているのかを見極めることが大切だと考えればいいでしょうか。

「投資いただいて建築することは多くの会社で可能です。ただ、考えていただきたいのは、時代の変化がある中で、10年、20年を経ても賃料が変わりにくい、本質的に評価される提案の内容か否かということでしょうか。
土地活用は、投資事業ですから、中長期的な視点に立って、依頼先をご検討いただければと思います。
何を建てるのかということも、外観が奇抜なデザインであればよいわけでもありません。暮らす人にとっての機能性や快適性、建つ街との調和、オーナーさまや地域の方々の共感を得られることで、喜んでいただける有効な土地活用につながるはずです」

手放したくない土地を、有効に活用していくために。

不動産を事業として活用する際には、どの手法が収支効率がよく、希望する条件をいかにクリアしていくのかを求めます。しかし、その先に、収益・建物の維持管理などオーナーさまが事業を継続していくための知識と経験も必要とされます。
例えば、空き店舗にテナントを誘致して、賃貸物件の稼働率を上げる、滞納などのリスクの少ない入居者様を集める、建物・設備のメンテナンスやリフォームなど長い時間軸で考えておくことが必要です。

伊藤さんによると、「オーナーとなる皆さまは、所有する土地への愛着、あるいは優良な条件の土地をお持ちで手放したくはない」という想いがベースにあるといいます。先が見えにくい時代だからこそ、長い付き合いとなる土地活用のパートナーとは、企業としての持続性や社会からの信頼が厚いことも忘れてはいけない観点だといえます。

三菱地所グループでは、グループ各企業が相互連携し、土地活用事業におけるさまざまなご要望にお応えできることもお客様からご評価されているポイントのひとつです。土地相続に関するお悩み、遊休地の活用、建て替えとその将来の活用など不動産の有効活用をご検討の際は、ぜひ一度、三菱地所ホームへご相談ください。ご興味を持たれた方は、以下のホームページもご覧ください。

  • 本記事の内容は2018年11月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

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