整理収納のコツ

“EYE'S PLUS"に学ぶ。クローゼット収納のワザ

EYE'S PLUS(アイズプラス)とは、お客さまの目線(アイズ)にプロの視点を加えて「新たな価値をプラス」していく三菱地所レジデンスのものづくりの取り組みです。日々の暮らしにある不満を解消するために考えられた細やかな「技(ワザ)」は、今のお住まいでも活かせることがあるのではないでしょうか。今回は、クローゼットの収納のワザを参考にしてみましょう。

我が家流のアイズプラス収納を。

布団や季節用品を収めるには?

アイズプラスは、お客さまへのインタビューやアンケートなどからご意見を伺って商品開発に活かしています。収納でお困りの方に伺うと、「扇風機、暖房器具などの季節用品」「来客用、季節用の布団」というご意見が多い結果となりました。こうした和室の押入に収められていたものを、クローゼットに収納するためにはどうすればよいのでしょう。「アイズプラス ストレージ フトン」では、3つ折りの布団が収納できる深い奥行きを設け、そのスペースによって扇風機や暖房器具なども収納できるようになっています。

【左】布団は下に。奥行きある衣類ケースなどを入れてクローゼットとして使いやすく。
【右】布団は上に。下部は、季節用品やスーツケースなどを収めて、納戸のように。

従来の押入と比べてみましょう。横幅は約110cm(約1,100mm)と狭くなっていますが、布団収納の高さを中板で調節できるため、上部のスペースにムダがありません。押入れの中の棚は固定されているためどうしても下部に収められるものの高さが固定されてしまいます。アイズプラスでは、仕切り箇所の高さをいろいろ調節できることで、収められるものの幅が広がる構造になっています。

定位置を作ってみよう。

例えば、布団の縦幅の長さはだいたい200〜210 cmですから、三つ折りにすると約70cm。敷布団の横幅の一般的なサイズは、シングル100cm、セミダブル120cm、ダブル140cmとされています。アイズプラスでは、110cmに設定し、シングルの布団が十分納められるようになっています。お住まいのクローゼットの横幅と奥行きのサイズはいくつでしょうか?布団が収まるサイズがあれば、次は収め方の工夫です。布団を収められる定位置を確保してみましょう。

簡単なDIYで、下部に布団スペースを創作してはいかがでしょう。布団収納場所を作るうえでおすすめなのが“すのこ”の活用。図のように“すのこ”をタテヨコで配置することで棚に早変わりします。クローゼットは風通しが悪く、湿気がこもりやすいので壁面や床面に“すのこ”を使うことで空気の通り道も作ってくれるアイテムです。“すのこ”の高さや、棚位置の工夫で季節用品を収める空間にも活用できますね。

  • 壁面の強度、耐荷重などは確認の上、十分ご注意ください。

衣類をもっとたくさん収めるには?

収納のお悩みではずせないのが、やはり衣類。ここで、アイズプラスに学びたいのは、モノのサイズを知ること。ハンガーは高さや幅、厚さによって掛けることができる本数が違います。パイプの長さ○cm÷2cm(1枚の洋服を掛けたときの平均幅)=○枚。こちらが基本となりますが、コートやジャケットの型崩れを防ぐハンガーは、6cmほどの厚みがあります。ハンガーの種類を揃え、ロスなく掛けても、多くのクローゼットのハンガーパイプは1段と限りがあり、結果、掛けられる本数が決まってしまうことに。

二段に分けて、収納量を倍に。

ここでも注目は、クローゼットの下部スペース。こちらに、もう一段ハンガーパイプを増やしてみるのはどうでしょうか?方法は2つ。ひとつは、パイプを新設すること。こちらは壁面の強度などもよく確認してから行う必要があります。もうひとつはブランコハンガーという、既存のパイプにブランコのように引っ掛けて使うお手軽なタイプ。クローゼットを二段に分けることができれば、収納も2倍になります。上段と下段を使い分け、写真のようにパンツやスカートを下にまとめればコーディネイトもしやすくなりますね。

上中下の空間を効率的に。

今回の収納は、クローゼット内の活用法を中心にお伝えしてきました。上部と下部を活かすことで、収納量は変わります。上部は、手が届きにくく収めているものを忘れがちになるため、季節はずれの服や旅行用品など使用頻度の低いモノをしまうようにしましょう。目が届きやすい中段は、日常のクローゼット空間として活躍してもらうのが基本ですが、ハンガーパイプに掛ける服の丈を揃えるのもおすすめです。効率的に収納でき、下部の空間が活用しやすくなります。

それでも収められない時には?

近年は、自宅の収納が足りない場合、トランクルームを押入やクローゼット代わりに利用している方も多くいます。その際にチェックしておきたいのは、いつでも自宅のように出し入れができ、空調設備が整っていること。特に、衣類や布団などはカビの原因にもなるので湿度管理もされていると望ましいですね。
また、長期保管サービスを受付けているクリーニング会社も増えています。シーズンオフの衣類だけではなく、布団や絨毯、着物やドレスなど幅広いアイテムを預かってもらうことで、ご自宅がスッキリとした空間になります。メンテナンスして管理してくれるので、預け先としても安心ですね。
いまのお住まいの収納空間を工夫しながら、より快適な暮らし方を探してみてください。