マンション管理の基礎知識

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管理費は何に使われるの?金額の決め方は?

前回は、「管理組合」についてご説明しました。管理組合と管理会社は、マンションの資産性や住み心地を決める大変重要な役割がありましたね。

今回は、「マンション管理の基礎知識②~管理費~」です。

マンションを購入すると、毎月管理費と修繕積立金を管理組合に支払いますが、管理費と修繕積立金は、使用目的が異なります。管理費は、どのような目的で使われるのか?どうやって金額が決まるのか?などを見ていきましょう。

管理費は何に使われる?

管理費は、マンションの日常管理に使われるものです。廊下やエレベーター、エントランスなどの電気代等共用部分の水道光熱費や、設備の保守・メンテナンス費、管理組合の活動資金などが管理費から支払われます。

中でも大きいのがマンション管理会社に支払う管理委託費です。
マンション管理の実際の業務は、管理組合だけではできないことが多く、管理会社や専門業者に業務を委託しているのが一般的です。

特に、管理会社にマンション管理業務の一切を全面委託し、管理会社がそれぞれの専門業者に再委託するケースが多いです。そのため管理費の多くは、管理会社への支払いに当てられているのです。

具体的な内容は??

管理会社へ支払うことがほとんどですが、その内訳の大きなものは以下の項目があります。

①管理員の人件費

管理人さんの派遣業務です(日常の清掃業務を含む場合もあります)。これは、どのくらいの頻度なのか?またはどのくらいの時間なのか?など、管理員の勤務体系によって金額が変わってきます。

②事務管理業務費

会計業務や理事会・総会の運営業務などの事務管理業務費です。

③共用設備の保守・管理費や運転費

定期的に行う大きな清掃業務や共用部分の設備(エレベーターや消防設備自動ドア・宅配ボックス・配水管など・・・)の保守・点検・維持管理費です。

④清掃費やゴミの処理費用

⑤植木・植栽の管理費

マンション敷地内の植木・植栽の刈り込み、消毒・除草等含む手入れ作業費です。

⑥共用部分の水道光熱費

金額の決め方は?

管理費は、マンション維持のために、年間いくらくらいかかるのか?上記の内容を、どのくらいの頻度で行うのか?管理員の勤務体系は?などを、全て計画し、その上で合計でいくらかかるのかを出します。その上で、1年分を12ヶ月で割り、さらにマンションのお部屋数で割ると1ヶ月の一部屋あたりの管理費が出てきます。

例えば、年間の管理費が600万円かかるマンションの場合・・・

600万円÷12ヶ月=50万円/月

この50万円をお部屋数で割りますが、50部屋あったとして全て広さが同じならば、1部屋の共有持分は、50分の1となり

50万円÷50分の1=1万円(一部屋あたり一ヶ月)となります。

お部屋の面積が違えば、この50分の1が変わってきます。

簡単にいうと、50部屋の内25部屋が50m2の広さで25部屋が100m2の広さだったとすると

25部屋×50m2+25部屋×100m2=3,750・・・これが分母となります。

50m2のお部屋の管理費を出すとすると

50万円÷3,750分の50=6,666円が管理費の負担分となり

同様に100m2のお部屋の管理費を出すと

50万円÷3,750分の100=13,333円となります。

ちなみに次回ご説明する、「修繕積立金」のお部屋毎の計算方法も同じです。

このようにして、お部屋毎の管理費を決めていくことが多いです。管理費について、おわかりいただけたでしょうか?

次回は、修繕積立金について、お話したいと思います。