武骨さと性能を兼ね備えた「オートバイルックタイプ」
さまざまなタイプがある「e-bike」の中でも、最も個性的といえるのがこの「オートバイルックタイプ」。太いタイヤ、大きなヘッドライト、前後に長いサドル、そして武骨なフレームデザイン……。街で見かけたら、ほとんどの人がオートバイだと認識するのではないだろうか。
「e-bikeの中では1つのカテゴリーとして確立しています。海外のメーカーでは、実際にバイクで使われているフレームをそのまま自転車に転用しているケースもあるんですよ。このタイプを選ばれる人は、9割が20~30代の男性。やはりオートバイのような武骨なスタイルに惹かれるんだと思います」
そう話すのは、e-bike専門店『L.B.GARAGE恵比寿店』の川口典一さん。悪路も安定して走れるワイドタイヤとゆったりとした乗り心地でレジャーシーンや長距離移動で大活躍。休日にツーリングを楽しむユーザーも多いという。
こだわりを詰め込んで思いのままに走る
そんなオートバイルックのe-bikeで川口さんイチオシの1台が「OX-Bike(オックスバイク)」だ。燃料タンクのように見える部分がバッテリー。専用キーで開錠し、スライドして取り外せば、充電することができる。約1時間のフル充電で、3段階のうち最も弱いアシストレベルで約75km、最も強いアシストレベルでも約50km走ることができる。
「特徴は、前輪、後輪の両方にサスペンションが付いていること。これにより、オートバイのような迫力あるデザインを実現すると同時に、安定感のある快適な乗り心地を実現しています。また、前輪サスペンションは、手元のダイヤルで硬さの調節ができるため、自分の走行スタイルに応じて乗り心地を変えることも可能です」
大きなヘッドライトやテールランプは、一般の自転車に比べ視認性が高い。さらに高速走行時にも安定したブレーキ性能を実現している。オートバイに似たスタイルは、実は実用性・安全性も兼ね備えているのだ。


自分好みにカスタムして楽しむ人が多いのも、このオートバイルックタイプの特徴だ。
「グリップやタイヤの色を変えて個性を主張する方は多いですね。純正パーツも用意されていますが、汎用品も数多く販売されているので、好きな方はネットで世界中からパーツを探してカスタムしています。中には100万円単位のお金をかけている強者もいるんですよ」
ハンドル位置が高く、自然な乗車姿勢となるため、疲れにくいのも特徴というOX-Bike。ぜひ「自分だけの1台」に仕上げて、休日のロングライドを楽しんでみてはいかがだろうか。

教えてくれたのは●川口 典一さん
かわぐち・のりかず●株式会社ユーロプラスバイク代表取締役。前職退職後、2016年に独立。『LATTEST bike』を目黒にオープンし、シティサイクルや子供用自転車を取り扱う。2023年にe-bike専門店『L.B.GARAGE』をオープン。シティサイクルからe-bikeまで自転車の豊富な商品知識をもとに、ニーズに合ったカスタムの提案などもしてくれる。
MOTORFIETS「OX-Bike(オックスバイク)」
メーカー希望小売価格:38万円 ※専用充電器含む
<主な仕様>
サイズ:1700×740mm(全長×全幅)
車両重量:37.0kg
走行モード:3走行モード(アシストモード1、2、3)
変速:7段変速
1充電当たりの走行距離:約75km(アシストモード1)/約60km(アシストモード2)/約50km(アシストモード3)
充電時間:約6時間
カラー:ブラック、ホワイト

『L.B.GARAGE恵比寿店』
東京都渋谷区恵比寿3-14-4 秀恵レジデンス1F
電話・FAX:03-6277-0628
営業時間:12時~19時
休:不定休
文●梅澤 聡 撮影●大谷次郎(2024年9月掲載)
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