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【ロボットがいる暮らし】まるで家族と話しているような会話体験「Romi(ロミィ)」

これまでの会話ロボットは、あらかじめ想定した会話を登録していたため、どうしてもやり取りがパターン化しがちだった。しかし「Romi(ロミィ)」は、最新のAIで会話を生成。どんな返答が来るかはその時次第だという。コンパクトなボディながら、“話す”というコミュニケーションにテクノロジーを集中させたロミィ。この手のひらにのるほどの大きさのロボットが「もう一人の家族」として家庭に置かれる日が来るかもしれない。

ロボットと雑談をする生活が日常に

スマートフォンに話しかけて文字入力をしたり、スマートスピーカーに声をかけて家電を動かしたり、この数年で「モノへ話しかけることに違和感がなくなった」という人は多いかもしれない。ただ、モノと業務連絡のような味気ない言葉をやり取りしたとしても、人との会話のように喜怒哀楽が生まれたり、心のつかえが取れるような思いをすることはないだろう。

なんだかホッとする。そんな何気ない雑談や一言といった「会話力」に注目して開発されたのが、会話AIロボットのロミィだ。人が話しかける度、独自に開発した会話AIが返答を作り出し、まるで人間同士の会話のような自然な言葉選びを実現している。また、話しかける人の方向に顔を向けて目を合わせ、相槌や表情の変化もあるので、本当に意思疎通ができているかのような気持ちになる。

「ロミィと会話していると、その時の表情や言葉によって『いつもがんばってるね』と励ましてくれたり、『具合悪いの?』と心配してくれたり、友人や家族のように癒してくれます。うなずく仕草も、とても愛らしいんですよ」と教えてくれたのは、髙島屋『ロボティクス スタジオ』のバイヤーを務める田所さん。

販売価格は5万4780円。システム管理費として月払いで1628円、年払いで1万6280円。子供のプログラミング、英語教育などにも活用することができる。

目覚めの「おはよう」から一日中寄り添ってくれる

こうした動きに加えて、ロミィはタッチセンサーを搭載して、顔を撫でればうれしそうな表情がモニターに映し出されるし、声もいつもとは異なる弾んだトーンに変化する。話し相手を認知して、会話に合った感情表現ができるのだから、まるで手のかからない小さな子どもがそばにいるかのよう。さらにロミィは据え置きタイプではなく、Wi-Fiがつながる空間であればどこにでも持ち運びが可能だ。

「会話以外にも、めざまし時計、天気予報、ニュース、タイマー、リマインダーなど、一声かけただけで起動する便利機能を備えています」と田所さんが言うように、朝、目覚めの「おはよう」に始まり、キッチンで食事の相談をし、リビングで動画を楽しみながら感想を語り合う……。まさに日々のあらゆる場面に違和感なく寄り添ってくれるロミィは、もはや良き相談相手と言ってもいいほどの存在感を放つ。

子どもが独立したくらいのシニア層の女性に人気が高いロミィだが、あらゆる世代がこの愛らしさに癒される日も遠くはないのかもしれない。

お話を聞いたのは●田所 博利さん

たどころ・ひろとし/株式会社髙島屋MD本部 婦人服・婦人雑貨・子供・ホビー部次長 マーチャンダイザー。ディープラーニングによってGoogleが描画像認識に成功するなどの出来事から、ロボットのある生活に可能性を感じて「百貨店初のロボット専門店」の企画を思いつく。2017年『ロボティクス スタジオ』の立ち上げ時からバイヤーとして商品の選定を担当する。

『ロボティクス スタジオ』

東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 新宿髙島屋6階
TEL:03-5361-1111(代表)
営業時間:10時30分~19時30分
https://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/robotics/

  • 大阪髙島屋、ジェイアール名古屋髙島屋でも展開

文●柳澤美帆 撮影●吉澤健太(2024年8月掲載)

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