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【至高の手土産】ここでしか買えない限定菓子。 オークラ東京の「塩味サブレ 露地」

贈り先に喜ばれる魅力ある手みやげとは? 商品のブランディングが確立していて、知名度はありつつも発見感があり、味がよく、パッケージのセンスもいい。そんな要素を兼ね備えているうえ、「特定の店舗でしか買えない」といった限定菓子なら、贈った方へ誠意が伝わるに違いない。気持ちが上がるうえに、あなたの株まで上がるお菓子を紹介いたします。

五つ星ホテルの風格漂う気品あふれるパッケージ

1962(昭和37)年に創業し、2019年に建て替えを果たした「オークラ東京(The Okura Tokyo)」。日本を代表する格式高いホテルである。

ホテル内にあるデリカテッセン『シェフズガーデン』が手掛ける焼き菓子は複数種あるが、今回紹介する「塩味サブレ 露地」は、基本的に店頭のみでの販売となる。時に、在庫があればウェブサイトでも販売するが、確実に手に入れたい場合は、やはり商品を予約のうえ店舗へ足を運ぶのが安心だ。

2019年の開業の際、「ここでしか買えない、ホテルならではの付加価値をつけたものを販売する」という原点に戻り、新たに誕生した商品である。

糸を編んだ紐の持ち手に、シンボルマークの銀杏を刷った手提げ袋。
パッケージからして気品が漂うデザイン。サレ(塩味)系の「露地」の他、甘味系の「市松」もある。

『シェフズガーデン』アシスタントマネージャーの市川陽子さんはこう語る。

「ギフトの王道で需要もあるクッキー類に注目し、大量生産はできないながら、限定でもハンドメイドにこだわった商品開発を目指しました。ベストセラーよりもロングセラーとなる商品を作るということにも着目し、色々な候補を何度も試作し、今の形に至りました。名称や包装もオークラ東京のブランドに相応しい、高級感がありながら静謐な感じを意識しています」

その言葉の通り、パッケージにはホテル館内の意匠や和の風情を感じるデザインがされており、包みを開封していくごとに期待度は増すというものだ。

甘党でない方にも楽しんでもらえる“お酒に合うサブレ”

缶を開ければ、スパイシーな香りが漂い、整然と詰められた美しさにも目を瞠る。

「塩味サブレ 露地」のコンセプトは、左党にもうれしい“お酒に合うサブレ”。市川さん曰く、「単に塩を効かせるだけではなく、香ばしく焼いたナッツやベーコンで食感にアクセントを付けたり、数種類のスパイスを使い個性を際立たせるなどの工夫をしました」。

「露地」は京都の町家に見る“通り庭”を表現し、緻密な計算の上詰められており、缶を開けたときの香り・美しさにこだわっている。ビールやワイン、ウイスキーにも合うサブレ。甘党でない方にも喜ばれる贈答品なら、ビジネスシーンでも一歩差がつくに違いない。

パルメザンチーズを練り込んだ「フロマージュ・サレ」やスパイシーな「カレーサブレ」(左中)、トマトとバジル風味の「ナポリ」などお酒を嗜みたくなる全7種類。種類を記した薄紙の配慮もうれしい。
派手さはないというのに圧巻の美しさ! 一種類ずつ異なる味わいで食べ比べる楽しみがある。「塩味サブレ 露地」(5,500円)。

「オークラ東京 デリカテッセン『シェフズガーデン』」
東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラ プレステージタワー 5階
TEL:03-3505-6072
営業時間:10時~20時
休:無休
https://theokuratokyo.jp/dining/list/chefs_garden/

取材・文●沼 由美子 撮影●オカダタカオ(2024年6月掲載)
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