休日の昼は麺! Vol.5「きのこの焼きそば」

休日のお昼は、ちょっぴり手間をかけて料理を楽しみませんか?
何度でも食べたくなる、プロ直伝の麺料理を紹介します!

教えてくれたのは●栖原 一之さん

すはら・かずゆき●都内の中華料理店で修業後、1993年に独立。素材が際立つ、綺麗な味わいの料理をコース仕立てで提供する。

「龍圓」
東京都台東区西浅草 3-1-9
TEL:090-8720-2581
営業時間:12時~13時15分(L.O.)、18時~19時30分(L.O.)
休:月曜(祝日の場合は営業し、翌火曜休み)、木曜の昼

麺を焼きつけ、こんがりムチっとした食感に!

「焼きそばは、麺の食感次第で格段に味わいが増します」

そう語るのは、東京・浅草にある中華料理店「龍圓」の店主、栖原一之さんです。具のない、麺だけの焼きそばを得意とする栖原さんが教えてくれたのは、“両面黄”(リャンメンホアン)という調理法。麺をさわらずに、まずは両面を黄金色に焼きつける中華ならではの手法です。

「表面はカリッと香ばしく、蒸し焼き状態となった内側はムチッと仕上がる。食感にメリハリが生まれ、最後まで食べ飽きません」

栖原さんが考案した“隠し酢”もポイント。仕上げに数滴の酢を加えるだけで油っぽさが和らぎ、素材の味がくっきりと浮かび上がるのです。麺を堪能できるよう具はシンプルに。秋は香り豊かなきのこ、冬ならハリのあるキャベツ、春にはみずみずしいアスパラガスなどもおすすめです。旬の野菜とともに食感の楽しい焼きそばを、ぜひ。

材料(1人分)

蒸し麺(焼きそば用)……150g
まいたけ(小房に分ける)……50g
しめじ(小房に分ける)……50g
オイスターソース……大さじ1/2
中華スープ ※ ……90ml
酒……大さじ1/2
塩……少々
酢……2~3滴
米油……大さじ2と1/2

  • 顆粒タイプを湯で溶いて使用。水でも可だが、その場合は塩少々を加える。

作り方

①フライパンに米油大さじ2を強めの中火で熱し、麺を入れる。そのまま動かさずにひと呼吸おいてから、フライパンを回して麺を滑らせながら焼きつける。麺の縁がきつね色になったら、上下を返す。

  • 鉄製の中華鍋を使う場合は強火で調理する。また、ひと塊になっている市販の麺は、ほぐさずに塊のまま焼きつける。

②裏面も同様に焼く。両面に焼き色がついたら、ザルに取り出して油をきる。





③フライパンに米油大さじ1/2を強めの中火で熱し、まいたけ、しめじを投入。塩を加え、軽く炒める。

④ 酒、スープを加える。きのこ類がしんなりするまで混ぜながら煮て、オイスターソースを加える。

⑤ ②の麺を軽くほぐしてから、フライパンに戻し入れ、汁気が飛ぶまで炒める。仕上げに鍋肌から酢を加え、ざっと炒め合わせる。

Yukako Hiramatsu=photo Yoko Yasui=text

  • 本記事の内容は2024年9月掲載時の情報となります。情報が更新される場合もありますので、あらかじめご了承ください。