〈実例〉未来を考えて、好きなものに囲まれて暮らせるリフォームを
「リフォームは、まだ考えていなかったんです」と話し始めたI様はお母さまとのふたり暮らし。今後のための知識を得ようと、三菱地所のリフォームが開催していたセミナーに参加した後、暮らしの未来を考えてリフォームすることが大切という講師の話が印象に残り、すぐに行動に移したそうです。リフォームの計画と合わせて、9割の家具を処分して、住空間全体のバランスをご自身でコーディネートしました。落ち着きのあるウォールナットの家具の色調をベースに、和と洋の雰囲気を併せ持つような、調和の取れた心地よい住空間を実現されました。
今回は、I様が理想とした住まいにするために、どのように考えていったのかを伺いました。合わせて、構造的な面でのアドバイスなどでバックアップしていった、三菱地所のリフォームの営業担当・宮内さんにも話を聞きました。
ひとつ部屋を減らして、広くなったリビングには、広さだけではない快適さが
2LDKから、1LDK+ウォークインクローゼット(WIC)へ間取りも変えたフルリフォーム。I様に一番のこだわりはどこでしょうか?と質問を投げかけると、「すべてに満足しているので答えられない」といいます。
では、どのように変えていったことで満足につながったのでしょうか。
I様「リビングを広くするために、北側の洋室をひとつなくして、WICを設けました。広くなると部屋が寒くなるのではないかと心配もしましたが、WICが外気を防ぐのか、逆に熱効率が上がったようで以前よりも快適に感じます」。
写真で見るとわかりますが、ダイニングセットの後ろにあるWICの扉は、リビングの扉よりも左右幅が狭いものを選んだそうです。開閉により冷気がリビングに入りこむことを抑止する効果があったのかもしれませんね。
I様「ダイニングテーブルにも小さなこだわりがあるんです。ウォールナットにしたかったので、国産のメーカーにオーダーでお願いしましたが、その際、通常70cmの天板の奥行きを65cmにしてもらいました。わずか5cmですが、それだけでキッチンとリビング、WIC との関係の動線にゆとりが生まれました」。
リビングに連なる収納も、高さ・長さ・中の機能性まで考え抜いていたとのことで、こちらの収納に合わせて、WICの壁の位置を決めたそうです。
I様「洋室をWICに変更したためWIC内には、窓があり、びっしりと衣類や衣装ケースが入ったクロゼット内の換気に役立っています」。
動線の見立てや家具や空間の機能性を考えたこだわりは、インテリアのプロでも想像で叶えられるものではないかもしれません。この住まいで暮らし続けてきたからこその気づきだといえます。
収められる場所が増えただけではなく、収めたいものが入るようにカスタマイズを
次いで、キッチンを拝見させていただいて、圧巻だったのはその収納。大小、実にさまざまな食器類が見事に収まっています。
I様「以前のキッチンは、L字型でしたが、今回はI字型にしました、価格的に下がることも理由でしたが、宮内さんによると機能としても動きやすく使いやすいと勧めていただきました。
大好きなたくさんの食器を箱に入れたままでしたので、すべてを収められるようにと食器棚にはこだわりました。一番大きなお皿も入るようサイズを図って、奥行きも変えてもらいました。また、中棚の数を増やし、食器を種類ごとに分けて収められるようにしています。上部の棚は、私たち家族の背の高さも考慮して、極力位置を下げてもらいました」。
持っているものに合わせて、カスタマイズできるということもリフォームならではの魅力だといえるでしょう。
母と娘。一緒に暮らすふたりにとって、気持ちの良い住まいに
ムダなものを置かないすっきりとしたライフスタイルがうかがえる清潔感のある洗面室まわり。ここにも想いがあったようです。
I様「最近のマンションの洗面台は、三面鏡が扉になって開閉し収納できるタイプのものが多いと思います。ですが、鏡に触れることで汚れることが好きではありませんでした。そこで、思い切って大きな一枚鏡にしてもらっています」。
トイレの扉を閉めると、リビング同様にガラスの部分が。デザイン性だけではなく、年を重ねたお母さまのもしも…も考えて、中の様子が確認できることも選んだポイントだといいます。
リフォームと合わせて、家具も一新したというI様。そこに何か迷いはなかったのでしょうか。
I様「欠かすことのできない着物をしまうため、リフォーム前はTHE日本という雰囲気の和ダンスがありましたが、洋間にふさわしい桐のタンスに変えました。長く使っていた母にとっては思い入れがあり寂しさもあったと思います」。
一方、日中ひとりで家で過ごす時間も多いというお母さまに伺うと、「家具も変わり、それまで塞がれていた西側の小窓から夕日が入るようになって、ベッドに腰かけて眺める時間を楽しめるんですよ」と嬉しそうに話してくださいました。
過去と現在の生活からではなく、未来を考えるリフォームを
それまで考えていなかったとは思えないほど、とても細やかにプランニングされたリフォームを実施したI様ですが、きっかけとなったセミナーに足を運んだのは、「動線が悪くなって暮らしにくい」というお母さまの一言から。新築で住み始め、18年の時を重ねて、ものが増えすぎていたことも影響していたといいます。
I様「セミナーは、金額面やリフォームでできることが解ればという程度に思っていました。『Re Dia』は定額制とのことだったので、最低この金額がかかるという見方で参考にできました。
印象に残ったのは過去と現在の生活からリフォームを考えがちだが、5年、10年先の未来を考えてほしいという講師の話でした。
帰り道に、母とこれからの生活や、自分の未来も考えて住まいのプランについて話し合い、家へと着く頃にはリフォームをすることに決めていました。」
美しいもの、好きなものに囲まれていたいというこだわりを叶えて、すべてに満足
I様は、リフォームするならば、部分的に少しだけ変えても満足いく形にはならないだろうと考えて、まず、ご自身で手持ちの間取り図面に、どのように変えたいのかを描くことからスタートしたそうです。
I様「家具の一新も含めて、トータルで考えてリフォームすることは、“美しいもの、好きなものに囲まれていたい”という私のこだわった想いを叶えることでした。営業を担当してくださった宮内さんは、構造面でのアドバイスや工程の管理などをしっかりとしてくださりとても感謝しています。大きな出費でしたが、想像通り、いえ120%。すべてに満足のリフォームでした。宮内さんは、こちらからのお願いに対して、いろいろとアイデアを出してくださり、常に実現できるようにと検討してくださいました」。
営業担当:三菱地所ホーム リフォーム第三事業部 宮内 作夢
I様は、ご自身で間取りの図面に「このようなリフォームがしたい」と具体的に描かれていましたので、私は提案というよりも、実現したいことを叶えるために構造面の問題やその工程の管理といった部分でのサポートが大きかったと思います。ショールームで床や扉などを選ぶ際も非常にご決断が早く、常に的確なご要望をいただけたのでスムーズに進めさせていただきました。リフォームと合わせて家具の購入を検討されていらっしゃったので、その家具のサイズにプランの変更箇所を合わせることも並行して相談いただけたので、とても美しく住空間がまとまりました。