ガーデニング

お家で多肉植物!
簡単な挿し木・葉挿しでの株の殖やし方

多肉植物は、切り取った茎や葉・穂を土に埋めることで簡単に株を殖やしていくことができます。今回は一番失敗のない「挿し木」「葉挿し」での増やし方をご紹介します。

どんどん殖やせる!多肉植物の挿し木での殖やし方

多肉植物は、伸びた茎や葉を切り取って土に埋めておくと、そこから根を張ってひとつの苗となって成長します。こうやって簡単に株を殖やしていくことができるのも多肉植物の魅力のひとつですね。
では、挿し木の殖やし方を細かくご説明していきましょう。

1.カランコエ2品種の挿し木

左の背の高い方が「カランコエ ファリナセア錦」、右が「カランコエ 星兎耳」です。初心者の方には、密集して葉が生えているものよりこのくらいの葉の付き方の品種の方がカットしやすいです。

2.好きなところで茎をカットします。

ハサミで茎を切り取ります。本体の茎を傷つけないように注意しましょう。挿し木で葉挿しは、伸びすぎた多肉植物を剪定する際に取り除いた葉を利用すればよいですね。

3.切り取った断面

切り取った茎の断面はこんな感じです。ここを土に埋めておくと、根が張り出します。この位の長さがあると土に埋めやすいですね。

4.切り取った挿し木用の茎と葉

切り取った茎と葉。さらに葉を1枚ずつ切り取って、それらを地中に埋めておいても根が張り出します。これが葉挿しとなります。葉だけを取って殖やしたい場合は、植えてある状態の茎の下の方から葉を切り取った方が、リスクが少ないです。

5.切り取った茎を土に埋めます

切り取った茎を多肉植物用の土に埋めます。根元を固定して土に挿すだけです。

  • 水やりしない!
    挿し木・葉挿しをした段階で水やりをしたくなる方もいるようですが、多肉植物は乾いている方がいいので水をやらないでください。

  • 植え替えタイミングはすぐでOK
    切り取った茎が湿っていると菌が発生しやすいので、一日程度乾燥させてから植える場合もありますが、あまり気にしないですぐ植えても大丈夫です。

  • 挿し木用の土はブレンドで
    土は、サボテン用土の粒が大きすぎると茎や小さい葉を固定できないので、培養土とブレンドしたものを使用するとよいでしょう。

6.挿し木後、2~3週間で根が出てきます

挿し木した多肉植物。挿し木した直後は、直射日光にあたらない、明るい場所に置いてください。直後はまだ根が張っていないので、ぐらつきに注意してください。植えて1週間ほどは、湿らす程度の水やりで結構です。2~3週間で根が出てきます。

多肉植物Q&A

色が薄くてひょろひょろした葉が育ってきました。どうしたらいいでしょうか?
寄せ植えした多肉諸物があちこち伸びすぎてスタイルが悪くなってしまいました。
寄せ植えが大きく成長しすぎてきたら、一度鉢から取り出して、もう一度寄せ植えし直してみることもできます。その際に、剪定した余分な葉は、葉挿しで殖やすとよいですね。
多肉植物用の土はサボテン・多肉植物用の土でいいのでしょうか?普通の土も使えるのでしょうか?

「サボテン・多肉植物用の土」で問題ありません。普通の土でも大丈夫ですが、水を含みすぎているのでその後の水やりを注意してください。今回の寄せ植えでは、砂利状で水通しがいい「サボテン・多肉植物用の土」と、培養土をブレンドして使用しました。小さな多肉植物や葉挿しには、砂利の大きすぎる土だとぐらついて安定しないので、適度にブレンドして粒を調整した土を用いると安定します。


左が「培養土」。右が「サボテン・多肉植物用の土」。
これをブレンドしながら寄せ植えに使います。

いかがでしたか?多肉植物の魅力を少しでも感じていただければ幸いです。ご興味のある方は、ぜひチャレンジしてくださいね。

著者:寺井 通浩

東京都渋谷区上原にある、フラワー&グリーンショップ「からならの木」のオーナー。
「植物と暮らす」をテーマにガーデニングやディスプレイを手がける。月に1回花の教室も開催するほか、個人宅のコーディネート相談も受け付ける。