これで解決!アートの取り入れ方

インテリアは、私たちの暮らしにとけこんだ身近な存在。でも、いざインテリアを選ぶ、コーディネートする、お手入れをするとなると、意外と難しく、いろいろな疑問が浮かんでくるものです。そんな皆様のご質問やご相談にスペシャリストがアドバイスします。知れば知るほど奥深いインテリアの世界をぜひお楽しみください。

目次

自宅にアートを取り入れるときのポイントはありますか?

さいたま市 T様からのご質問
リビングの壁面が少しさみしく感じるのでアートを飾りたいのですが、どこでどのように選べば良いのか教えてください。

自宅にアートを飾りたいのだけれどどこで選んだらいいのか分からない、というお客様の声をよく耳にいたしますが、実際にアートが飾られた状態で見ることができるアートギャラリーや画廊が良いでしょう。アートの持ち味や質感を感じていただけるのではないかと思います。私どもアートフロントギャラリーでは、様々なアーティストの作品をご用意し、インテリアスタイルや部屋の役割に合わせてアートを選んでいただくことをおすすめしています。今回ご相談いただいたT様も、アートの取り入れ方についてお悩みとのことですので、ご自宅に合ったアートの取り入れ方のポイントをご紹介したいと思います。

Point.1 アートの種類について知る

アートと言っても種類は様々です。まずその種類を知ることからはじめてみましょう。アートは、絵画や版画・書などの平面のアートと、オブジェや彫刻・焼き物などの立体のアートの、大きく2つに分けることができます。平面のアートはリビングのソファ背面の壁や寝室のベッドヘッドの上などお部屋のフォーカルポイント(中心)となる場所に飾ると効果的です。また立体アートは、玄関や階段のニッチ、TVボード、棚などの上にアクセントとして用いるとインテリアの完成度が高くなります。

ニッチ:壁を凹状にくり抜いてつくられる棚。花や彫刻などを収めるための飾り棚として利用されます。


Point.2 インテリアスタイルや部屋の役割によってアートを選ぶ

次は、実際にアートを選ぶポイントをお部屋ごとにご説明いたします。例えば、リビングはご家族やお客様が集まるパブリックスペース、寝室は心身を休めるプライベート空間といったように、お部屋によって性格が異なります。そのお部屋の用途やインテリアスタイルに合わせてアートを選ぶことがとても大切です。今回はリビング、寝室、和室を例にしてご紹介してまいります。

【リビング】

リビングのインテリアスタイルに合わせたアートを

自宅に1点だけアートを取り入れたいという方には、住まいの中心であるリビングに取り入れることをおすすめしています。リビングはお住まいのインテリアスタイルを決める顔とも言えますので、スタイルに合わせてアートを選びましょう。また、リビングはご家族やお客様が集まって会話を楽しんだりくつろぐ空間ですので、温かさや和やかさの感じられるアートがおすすめです。

<ナチュラルスタイルの場合>
壁と同系色の地色にグリーンの線描がおだやかな印象のアート。ナチュラルスタイルの部屋とマッチして一体感のあるインテリアになっています。

<モダンスタイルの場合>
白をベースにしたインテリアに合わせた同色系のアート。漆喰のような質感がシンプルモダンの空間にメリハリ感をつくっています。

<トラディショナルスタイルの場合>
額装の色を家具や建具の色と合わせることにより、統一感が増しより落ち着いた空間を演出しています。

【寝室】

プライベート空間には刺激の少ないアートを

眠りにつくまでのゆったりとしたひと時を過ごしたり、一日の疲れを癒す睡眠をとるためのプライベート空間である寝室には、抽象的な絵や自然・植物などをモチーフにしたアートがおすすめです。睡眠前に神経を刺激するようなコントラストが強いものや、メッセージ性の強いアートは避けましょう。また、インテリアスタイルや部屋の役割にとらわれずにご自分の好きなアートを飾るのもおすすめしています。

ベッドヘッドに飾る場合は、バランス良くおさまるように横向きの絵を選んで

<寝室におすすめのアート例>
「Touches‐Rings」(黒木周) 手書きのような描線の連続したリズムが心地良く感じる版画作品

「Espace d'lncertitude」(布施典子) 繊細な線や色調が静謐な空間を生み出す版画作品

【和室】

和の要素を取り入れたアートを

和室に取り入れられることの多い掛け軸は、丸めてコンパクトに収納でき、季節ごとに掛け替えができるので最近見直されてきています。また、木や紙などの自然素材や金銀箔や漆など日本の伝統的な素材を取り入れた現代的なアートも、「和モダン」の雰囲気を楽しむことができます。

軸装の合わせ方で印象が変わります。いろいろ試してみましょう

<和室におすすめのアート例>


Point.3 アートを額装して取り付ける

次はアートに合わせて額装してみましょう。額装はアートが持つ味わいを引き出してくれます。最後にアートの取り付け方についてご説明いたします。

額の幅や色など種類が豊富にあります

【額装】

アートやインテリアの雰囲気を引き立てる名わき役

アートを引き立せたいときやシンプルなインテリアには、形や色を抑えたシンプルな額を選びましょう。装飾的なインテリアにはモチーフや質感などに合わせて、装飾的な額装にすると一層空間を盛り立ててくれます。

MEMO

額装はオーダーメイドが基本です。市販されている額は寸法が決まっていますので、アートのサイズと合うとは限りません。規格の額に合わせては、せっかく購入されたアートの魅力も半減してしまいますので、アートに合わせて額装するようにしましょう。

【マット】

アートを美しく魅せる法則を守って

マットは額装の「余白」のようなもので、アートをより美しく魅せるために縦横の幅は同じにしましょう。縦横の幅が異なっているとバランスが悪く見えてしまいます。マットの幅は絵の大きさにもよりますが5~10cmくらいが収まりが良いです。

【取り付け方】

取り付け位置は家具や壁とのバランスが大切

目の高さにアートの中心が来るように取り付けるのが一般的ですが、天井の高さや家具の位置によって調整しましょう。取り付ける方法は、壁に金具を打ち込んで壁に掛ける方法と、壁に穴があけられない場合にはピクチャーワイヤーで吊り下げる方法があります。

壁用の取り付け金具 重量のあるアートは壁掛けのほうが安定します。額の裏面のひもを金具に引っ掛けて、床面と平行になるよう調整します

ピクチャーワイヤー 天井または壁に取り付けたレールから、ピクチャーワイヤーを垂らしアートを吊り下げます

MEMO

金具に引っ掛けた額裏面のひもが飾ったときにはみ出して見えないように、ひもの長さを調節してください。重量のあるアートやサイズの大きなものは、金具やワイヤーの取り付けを2箇所に増やして支えるようにしましょう。

アートフロントギャラリーのご紹介

今回、訪問したアートフロントギャラリーでは、版画や絵画など5,000点もの国内外の作品を多数ご紹介していますので、部屋のスタイルや役割に合ったお好みのアートに出会えることでしょう。また、ギャラリースペースでは、定期的に国内外のアーティストの展覧会が開かれていますので、お気に入りのアーティストを探しに立ち寄ってみるのも楽しいかもしれません。アート選びのお手伝いから、額装や取り付け、メンテナンスまで行っていますので、アートを住まいに取り入れてみたいというお考えの方はぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

【アートフロントギャラリー】

〒150-0033東京都渋谷区猿楽町29番18号ヒルサイドテラスA棟
営業時間:11:00~19:00(アートコーディネートは要予約)
定休日:月曜、年末年始、夏季休暇
TEL:03-3476-4869
ホームページ:http://www.artfrontgallery.com

インテリアのお手入れMEMO Vol.5

アートのお手入れ方法について、木田さんにお聞きしました。

アートのお手入れと保管

アートに用いられる素材は紙や布、木、ガラスなど様々な種類があります。また、使われている画材も多種にわたりますが、基本的なお手入れの方法は同じです。乾いた柔らかい布でこすらないようにしてホコリを払いましょう。ひどい汚れや破損などがある場合は、アートギャラリーや画廊などにご相談してください。
アートを保管するときは、購入時についている専用の箱に入れて保管しましょう。平面のアートをしまうときは、横置きにするとたわんでしまうことがありますので立て掛けて保管するようにしてください。

三菱地所ホームからのワンポイントアドバイス

部屋のコーナーや廊下、トイレなど小さめの空間には、ワンポイントになるような小さくても個性的なアートがおすすめです。また、同じ作家ものなどを複数枚飾って連作風にすると、ストーリー性のある空間が生まれます。小さなアートは軽くて扱いが楽ですので、少しづつ買い足して掛け替えて楽しんでみてはいかがでしょうか。

三菱地所ホーム株式会社 インテリアセンター
宮川裕子(みやかわゆうこ)

「Untitled」(橋場信夫)